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資産運用

2021年00月00日

NISAの積立金額を変えるべきタイミングは?検討のポイントを紹介

2024年から新NISA制度が始まり、ニュースでも取り上げられています。実際に「つみたて投資枠」を活用し、資産運用を始めた方もいるでしょう。
この記事では、NISAの積立金額を変える方法や変更を検討すべきタイミングなどを解説します。

※本内容は投資の考え方のひとつを示すもので、投資に関するご判断はご自身でお願いします。

NISAの積立金額は変更できる?

NISAの積立金額は、好きなタイミングで増額と減額が可能です。

まずは、積立金額の変更方法や上限額を解説します。

積立金額の変更は可能?

NISAの積立金額は家計に余裕があるときは増額し、一時的に支出が増えるときは減額するなど柔軟な対応が可能です。

例えば、子どもが誕生し生活費が上がったときや子どもの進学に備えて確実に貯金したいときなど、資産運用に回すお金を減らしたい場合は減額するとよいでしょう。しかし、減額すると得られる運用益が少なくなる可能性を伴う点には注意が必要です。

変更方法は口座を開設した金融機関によって異なりますが、金融機関の窓口や、銀行アプリやインターネットバンキングで変更をするのが一般的です。

積立金額の上限はある?

収入が増えるなど、経済的な余裕が生まれたときは、資産運用に回すお金を増額するとよいでしょう。ただし、新NISAのつみたて投資枠の非課税投資上限額は年間で120万円なので、増額の際は注意するようにしましょう。また、増額すると運用損益額の振れ幅が大きくなることには留意する必要があります。

つみたて投資枠の非課税投資上限額が年間120万円ということは、12カ月で割ると10万円となるため、月々の積立金額は10万円を超えることはできません。また、1年の途中で新NISAを始めた場合でも、積立額は1カ月で最大10万円なので注意するようにしましょう。[注1]
ただし、成長投資枠でも積立は可能なため、年間240万円まで利用できる成長投資枠を活用すれば、つみたて投資枠とあわせて月30万円の積立投資が可能です。

積立金額を増やしたい場合は、成長投資枠の活用を検討するとよいでしょう。


  • [注1] 金融庁「NISAを知る」https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html

積立金額の変更を検討すべきタイミング

好きなタイミングで積立金額を変更できるNISAですが、どのタイミングで変更すべきか悩むこともあるでしょう。

以下で、変更を検討すべきタイミングを解説します。

家計の状況が変わったとき

家計の状況が変わったときは、積立金額を見直しましょう。

資産運用に回すお金が増えると、得られる運用益が増えるメリットが期待できるため、家計に余裕ができたら増額を検討するのもよいでしょう。

逆に、支出が増えてしまったときは、一時的に減額するとよいでしょう。資産運用に回すお金よりも、当面の生活費や近い将来使うお金を確保するほうが大切です。

ただし、減額したあとに余裕ができたら、増額して当初の積立金額に戻すことを検討しましょう。家計と相談しながら、無理のない範囲で積立金額を決めてみてください。

積立投資銘柄が値下がりしたとき

積立投資している投資信託の銘柄が値下がりしたとき、増額を検討するとよいでしょう。値下がりしているときは、安く購入できるチャンスともいえます。

値下がりしているタイミングで多く購入すれば、将来の回復局面で大きな値上がり益を得られるかもしれません。将来的に利益を得るためにも、値下がりしている局面では増額を検討してみてください。

積立投資銘柄を変えたとき

購入する投資信託の銘柄を変えたとき、積立金額の変更をする必要があるケースがあります。

前述したように、つみたて投資枠では月に投資できる上限額が決まっているため、複数の投資信託を積立購入する場合には金額の調整が必要になるでしょう。

複数の投資信託を購入する場合でも、積立購入額の合計が月額10万円を超える設定はできないので注意が必要です。

積立金額を変更するときの注意点

積立金額を減額すると、投資に回るお金が減るため運用益が減る可能性があります。逆に、増額するとリスクが大きくなる点に注意が必要です。

さらに増額を行う場合、数年以内に使う予定のあるお金を運用に回すのは避けるべきです。

投資信託はマイナスになることもあるため、数年以内に使うお金は別途保管しましょう。十分な生活費を用意せずにお金を工面する必要が生じた場合、投資信託の解約を迫られ、将来得られる利益を失ってしまう可能性があります。

他にも、つみたて投資枠の上限額を考慮した金額設定を行う必要がある点に留意しましょう。非課税投資枠が余ってしまう場合も、積立金額を調整してなるべく非課税枠を有効活用することをおすすめします。

まとめ

NISAの積立金額は、いつでも自由に変更できます。家計状況に合わせて、無理のない範囲で積立投資を行いましょう。

投資信託は元本割れのリスクがありますが、長期的な積立投資はリスクを平準化できます。

生活を守りつつ着実に資産を増やすためにも、無理のない積立金額を考えてみてください。

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