資産運用
2021年00月00日
投資信託では、複数の投資家から集めた資金を元手に、資産運用のプロ(運用会社)が投資を代行します。
運用がうまくいった場合は、成果に応じて個人投資家たちに利益が分配されます。
一方、運用には各種手数料がかかるほか、利益に応じて所定の税金が課せられます。
そのため、手元により多くのお金を残すためには、いかに手数料や税金を安く抑えるかが重要なポイントです。
この記事では、投資信託の利益に大きな影響をもたらす手数料の種類と、手数料や税金の抑え方について解説します。
投資信託の手数料は、投資家が直接支払うものと、間接的に負担するものの2種類があります。
それぞれ手数料の仕組みや負担額に違いがありますので、どこにどれだけのコストがかかるのか、きちんと把握しておきましょう。
以下では投資信託で発生する手数料を、直接負担するものと間接負担するものの2つに分けて解説します。
投資家が直接的に負担する手数料には、販売手数料と、信託財産留保額の2つがあります。
投資信託を購入するたびにかかる手数料のことです。
投資家は申込金の数%を手数料として支払いますが、その割合は販売会社によって異なります。
まれに換金(解約)時に支払うこともありますが、ほとんどの場合、投資信託を購入すると同時に販売会社に支払う形になります。
なお、販売会社によっては手数料のかからない投資信託(ノーロード商品と言います)を取り扱っているところもあります。
投資信託を換金(解約)した時に発生する手数料のことです。
換金(解約)時の投資信託の基準額に対し、0.2〜0.3%の手数料が換金(解約)代金から差し引かれる形で徴収されるのが一般的です。
投資家が投資信託を保有している間に負担する間接的な手数料として、信託報酬があります。
個人投資家に代わって投資・運用を担う運用会社に支払われる手数料です。
信託報酬の割合は年率で表されるケースが多く、たとえば「信託報酬0.1%」の場合は、保有額に対し、年率0.1%が運用会社に信託報酬として支払われます。
信託報酬の割合は年率1~2%と幅があり、ハイリターンを狙えるアクティブ型の運用方法の方が、安定性重視のインデックス型に比べて手数料が高めに設定されている場合が多いです。
運用がうまくいった場合でも、手数料が高いと手元に残る純利益が減ってしまいますので、できるだけ安い手数料体系を採用している投資信託を選ぶのがコストを抑えるポイントです。
以下では、手数料が安い投資信託を見分けるポイントを3つご紹介します。
投資信託の運用方法には、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった特定の株価指数と同じ値動きを目指す「インデックス型」と、ファンドマネージャーが独自に銘柄の選択や投資手法を選択する「アクティブ型」、複数の資産、市場へバランスよく投資する「バランス型」の3通りがあります。
市場平均よりも高いリターンを望めるのはアクティブ型ですが、その分運用に手間ひまがかかるため、インデックス型に比べて運用会社に支払う信託報酬が割高に設定されています。
インデックス型はアクティブ型に比べて安定性を重視しているぶん、ハイリターンは見込みづらいですが、信託報酬は比較的安く抑えることができます。
アクティブ型は投資リスクも高くなりますので、投資初心者の方はコストとリスクの両方を低減するためにも、インデックス型の投資信託の方がおすすめかもしれません。
バランス型はいくつもの銘柄に分散して同時運用しますが、投資先への配分を決定するのは運用会社で、投資家自身は調整できません。その一方で、投資家が資産運用の知識を備えていなくても、リスクを抑えて投資可能というメリットもあります。
バランス型の信託報酬は、インデックス型とアクティブ型の間に位置する水準のものが多いです。リスク度合いが高いほど信託報酬も高くなる、と覚えておくとよいでしょう。
投資信託を解約した場合、手数料として信託財産留保額を徴収されますが、販売会社によっては信託財産留保額そのものを導入していないところもあります。
その場合、解約しても手数料を支払う必要がないので、コストの節約につながります。
信託財産留保額がかかるかどうかは目論見書に記載されていますので、解約時のコストを減らしたいのなら事前に目論見書で制度の有無を確認しておきましょう。
手数料は銘柄ごとに一律で決められているわけではなく、販売会社の意向によって設定されています。
同じ銘柄でも手数料に差が出るのはもちろん、中には手数料0円で購入できるノーロード商品もあります。
本来であれば購入のたびにかかる手数料を丸ごと節約できるので、効率よく資産運用できるところが利点です。
ただし、投資信託には購入時手数料だけでなく、信託報酬や信託財産留保額など、さまざまな手数料がかかります。
ノーロード商品を選んでも、その他の手数料が高めに設定されている場合、購入時手数料がかかる投資信託よりもトータルコストが割高になってしまうおそれがあります。
ノーロード商品を検討する場合は、その他の手数料も必ずチェックし、トータルでお得かどうかを判断することが大切です。
ここまで、手数料が安い投資信託の見分け方をご紹介しましたが、投資信託にかかるコストは手数料だけに限りません。
投資信託で得た分配金や売却益、償還差益といった利益は、株式の譲渡益と同じ扱いになるため、利益に応じて一定の税金が課せられます。
個人投資家の場合、2037年までは、利益に対して所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%の、計20.315%の税金を支払わなければなりません。
利益に対して2割の課税は決して少ない負担ではありませんので、手数料の節約と共に、節税対策も考えておくことが大切です。
そこでおすすめなのが、NISA(少額投資非課税制度)の利用です。
NISAとは2014年にスタートした個人投資家向けの税制優遇制度のことで、NISA口座で購入した金融商品は年間120万円までであれば、5年間利益に税金がかかりません。
2018年からは少額からの長期・積立・分散投資を支援することを目的としたつみたてNISAも設立され、金融商品の購入年間40万円を上限に、20年間にわたって投資で得た利益に対して非課税制度が適用されます。
NISAやつみたてNISAを利用すれば、投資信託で得た収益にかかる税金を大幅に節約できるため、投資信託専用口座を開設する際は、NISAやつみたてNISA対応の販売会社を選ぶのもひとつの手段でしょう。
投資信託で賢く資産運用するには、手数料や税金などのコストを減らし、手元に残る利益を増やすことが大切です。
手数料の安い投資信託を選ぶのはもちろん、NISAやつみたてNISAなどの非課税制度をうまく活用し、投資にかかるコストの削減を図りましょう。
北陸銀行では、NISA・つみたてNISAを利用した投資信託を始められます。
また、インターネットバンキングでの購入なら、手数料が窓口の20%割引になるほか、専用のノーロード商品も取り扱っております。
つみたてNISA利用なら月額1,000円からの手軽な投資も可能ですので、初心者でも安心して始められる投資信託をお探しの方は、ぜひ北陸銀行にご相談ください。
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